ビールツアー / 3日目
チェコはビールが有名だということで。
泊まったホテルの近くにビールの蒸留所があったんですが、そこの工場見学に参加しようと思ってたんです。ですが、ついた日の行こうと思っていた時間はドイツ語のツアーだったのでした。
こりゃ無理だなーと思って、ホテルに置いてあるリーフレットを見ていたら、「蒸留所見学とビール試飲」との言葉が。ふいっとその紙をとってみると、ちっちゃい蒸留所を回ってくれるとか、お土産があるとか。思ってた蒸留所に行けないんだったら、これでいいんじゃない?
しかしツアーは英語。話が分かるかなあ・・・と不安だけど、でもせっかく来たんだもん、挑戦してみよーぜ!

参加方法は、ヴァーツラフ広場に17:00集合。レインボーカラーの傘をガイドが持っているから、そのガイドに話しかけるように・・・とのこと。
なんか、変な待ち合わせっぽいぞーと思って不安になる。
とりあえず、17:00頃にヴァーツラフ広場に行ってみよう。

16:55。現場に到着。
ヴァーツラフ広場のヴァーツラフ像の前に、確かにレインボーカラーの傘を持った男性がいる。若者。わたしよりちょっと年下なのかも。長身で、白いTシャツに赤いトレッキング用ではないかと思われる膝あてなんかがついたスボン着用。ズボンはちょっと汚れている。カバンはバックパック。
うーん。スーツを着ているというのも変な話だし、ラフな格好でいいんですが。ズボンの汚れが気になる。わたししか参加者がいない場合は、やめとこうかなあ。

17:05。誰にも話しかけられないのを見計らって、彼は動き出した。そのときに、像の台座に腰掛けてた男女二人組にも声をかけた。そして歩き出す三人組。
わたしだけじゃないの?それなら、Go!

「あの、わたしもビールツアーに参加したいんですが」
「そうなの?ちょうどぴったりの時間だよ。もう少し遅かったら危なかったね」
はい。その時間を見計らって来たんですもの。
他の二人の参加者は、ニュージーランドから来たご夫婦のようでした。

ガイドの彼は、足が速い。石畳を歩くことになれているんだと思いますが。わたしは、ついていくのに精一杯で、裏道に入られた途端、道がわからなくなりました。
「チェコの人はビールをたくさん飲むことで有名なんだ。夜になったら、ナイトバスと言うのが出ていて・・・ペラペラ・・・・・で、チェコのジョークではね、・・・・・ペラペラ・・・・・車が止まって・・・・ペラペラ・・・・・ドイツでもビールが好まれて・・・・・ペラペラ・・・・・」
わっかんない!英語を聞き取るのと早足で石畳を歩くのと、迷わないようだいたいの方向を覚えつつ歩くのとで、わたしの処理能力はいっぱいいっぱいです。

途中、教会の話になって
「ここは、14世紀から作っているけど、まだ完成していない。完成したらきっとヨーロッパで最も大きい教会の一つとなるだろうね。」って言ってたような気がするんだけど、どこの教会の話なんだろう・・・・。

そして、
「チェコはね、お酒を飲む年齢に厳しいんだよ。君たちはちゃんと条件を満たしているかい?そうじゃないと、ああなるんだ」
彼の指差した先には、人が吊るされているような飾りが!あれは看板なのか?ぶっと吹き出してしまった。写真をとりたかったけど、足がはやくて追いつかないよー。

そして15分くらい早足で歩いて辿り着いたのは、小さな蒸留所でした。
地下にお部屋があって、そこに小さな釜があります。
ガイドさんの言っていることはわかんないことだらけなんだけど、他のお客さんもいるし、聞き取れることだけで満足することにしました。
「この釜は銅でできている。銅でできていると熱伝導率がいいから温度調節がやりやすい」
「この地下室には窓があるだろう?あれはね、ここは昔は地下室じゃなかった証拠だよ。ヴルダヴァ川(モルダウ)が運んで来た土砂で、だんだん土の層があがっていって、そのせいで地下室が埋まっちゃったんだよ」
ほんとかよ。

で、いよいよ運ばれて来たビールが二種類。
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ここで、ガイドさんにチェコ語の「乾杯」を教えてもらったんだけど、なんて言ったか忘れちゃったー!
「カンベー!」と叫ばれて驚く。不審に思っていると、
「日本語ではこうだよね?」と言われる。
「かんぱーい!」
というと、そうなんだ・・・と何度か乾杯の練習をなさってました。
チェコはピルスナー誕生の地・・・とか、いろいろ教えてもらったけど半分もわかんない。
チェコではビールに24%なんて表示があるけれど、それはアルコール度数じゃないんですって。発酵前の麦芽の糖分の濃度だそうです。結局は5%くらいのアルコール度数になるんだそう。で、アルコール度数を決めるのは、最初の糖度ではなくイーストの力の方が強い・・・と言っていたような気がします。たぶん、ね。
で、お味ですが。黄色い方は、よくある「ビール」です。けっこうこくがあって、でもすっきりしてておいしい。
黒い方は、甘い。で、なんか麦茶というかほうじ茶というか、そういう香ばしさもあります。ニュージーランドのご夫妻は、あんまりお気に召さなかった様子。以下敬称略で。
夫「なんか、コーヒーみたい。」
妻「なんか、コカコーラみたい。」
まあ、たしかに。笑ってると「あなたはどう思う?」って聞かれた。ほうじ茶って言っても通じないよな。
「甘いですよね」
「そうそう、甘すぎるよねー」とあつく同意される。
うん。でも、わたし、この甘いの、好きよ?
ガイドさん「このビール、あんまりすきじゃない?」
妻「コカコーラみたい」
夫「ちょっと甘いよね」
ガ「甘いね。他の国では、女性は他のアルコール飲料、例えばワインなんかを飲むんだけど、チェコではやっぱりビールなんだ。女性は甘いのが好きだろう?だから甘いビールも多いんだよ。」
そんなもんかー?わたしは甘いものが好きだけど、でもそれがビールと結びつくかというと疑問だ。
ガ「だからね、チェコのジョークでね、ビールを飲むと胸が大きくなるって言うんだよ」
またでた、チェコジョーク。

で、このビールを飲み干すと次のお店に。
ここのお店では、原料となってるホップや麦を見せてもらったり、バドワイザーの故郷はチェコだという話を聞かせてもらったり、昔の製造装置である木の樽なんかを見せてもらったりしました。
そして、3,4,5杯目。
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このへんになってくると、さすがにわたしも酔っぱらってきます。一時間そこそこに5杯はさすがに効く。

ニュージーランド人のご夫妻の夫は、日本に滞在したことがあるんだって
ガ「日本のビールと言えばサッポーロ」
「ああ、サッポロ!」
夫「キルイーン」
「ああ、キリン!」
日本のビールって意外と知られているのね。
「日本のことよく知っていますね。このツアーに参加する日本人は多いのですか?」
ガ「そんなことないよ。君が最初だ。もっと他の日本人に宣伝しておいてよ」
うっそだー。詳しすぎるよう。

で、五杯目を飲んでいる途中でガイドさんは立ち上がりました。
「ここは町の中心部だ。君たち(と夫妻を指して)は今日観光したから分かるだろう?天文時計の近くだよ。じゃ、僕は帰るから。楽しんでね。バイバイ!」
ええーっ!置き去りなの??

しかたないので、ニュージーランドからのご夫妻とお話をしつつビールを飲みました。
妻「ねえ、今日の彼の話、わかった?」
「う・・・、少しだけ」
妻「今日の昼間にお城を見学するツアーに参加したけど、ちっともわからなかったの。チェコなまりがヒドくて」
ええー。わたし、チェコなまりかどうかすら分からないんだけどな・・・。
「さっきの彼の方が分かりやすかった?」
妻「ええ」
そうなんだ。何とも言えず、目が空ろになるわたし。

夫「君は何日プラハにいるの?」
「二日間」
夫「それだけ!?他にどこに行くの?」
「他は、ウィーンです」
妻「ウィーンには何日いるの?」
「プラハとあわせると、一週間です。」
夫妻「それだけ?!」
悪かったなー、一週間でも日本人には長いのさ。
「あなたたちはどのくらい旅をしてるんですか?」
妻「一ヶ月よ」
「ながっ! ・・・新婚旅行なの?」
ここで夫妻は顔を見合わせてにっこり。
妻「三年間、ずっとハネムーンみたいなものよ」
そりゃ、ごちそうさまでした。

夫「日本のどこから来たの?」
「京都です」
夫「僕も京都に行ったよ。京都ではお城を見たよ(といいつつ、屋根が二段重なっている手つきをする)」
京都でお城?二条城って、そういうお城じゃないんだよなー。まさかの伏見桃山城?いやいや、それよりは東寺の五重塔をお城と勘違いした・・・とかの方があり得る・・・・と考えていると
夫「こんな(とビールを指差す)色をしてたよ」
「金閣寺・・・・それは城ではありません」
夫「え?そうなの??」

その後、夫妻は、ポーランドに行った話や、ポーランドとどこかの国の国境の2000m級の山に登って、山頂の国境で「国境またぎ」写真をとった話などをしてくれました。(どこかの国というのはリトアニアって言ってた気がするんだけど、リトアニアとポーランドの国境に2000m級の山が見当たらないんだよなー)

ビールを飲み干して、帰ることにしました。
妻「ビールしか飲んでないけど、ご飯はどうするの?食べにいく?」
と聞かれましたが、結構飲んでいるし、ホテルに一度帰った方が良さそうだなと思いました。
「お腹いっぱいです。ホテルに帰ります。」
夫「ホテルはどこ?送っていくよ」
「いえ、けっこうです。ホテルは地下鉄の駅からすぐだから、地下鉄の駅さえわかれば帰れます」
妻「じゃあ、地下鉄の駅まで送っていくわ」
ありがとう、とうけてみんなで店の外に出ました。
出たんだけど、どこなのかわからない。
夫は地図とにらめっこしています。妻は協力する様子もなく、わたしと話しています。うーん、いいのかな。
妻「ねえねえ、彼はなんの仕事をしてるか知ってる?」
って、知る訳ないやん。首を横に振ると
妻「彼は地図を作る仕事をしてるのよ、それなのに彼ったら地図を見失っているの。あははは」
あははじゃないよう。酔っぱらって楽しくなって来ちゃってるなあ。
くるくると周りを見渡すと、通りの名前の表示がありました。夫のそばに寄って地図を一緒にのぞきます。
「この通りは(通りを指差して)この通り(地図を指差して)ではないですか?」
夫は少し考えて、
夫「わかった!今はこの交差点にいるんだ。地下鉄の駅はこっちだよ」
と歩き始めました。お任せして歩きましょう。
そのうち地下鉄の表示が見えてきました。
「ありがとうございました。お会いできてよかったです」
夫「気をつけて旅を続けてね」
妻「ありがとう。楽しかったわ」
バイバイをして、別れました。

最寄りの地下鉄の駅は、ちょうどホテルの最寄り駅と同じ路線。
これなら安心・・・というわけで、ホテルに帰りました。
ホテルに着いたのは20:30。まだ早めの時間でよかったです。

なかなか楽しかったです。しかし、飲み過ぎました。
ビールは大好きだけど、ビールだけっていうのはつらいよなあ。
無事に帰れてよかったです。
by ckaede | 2009-09-18 17:00 | 旅(ウィーン/プラハ編)
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