カテゴリ:本( 1 )
少年少女古典
子供向けのハードカバーのシリーズで有名な作家さん達が古典を現代語訳したシリーズがあります。

実は、この中の一冊を昔から読みたいと思っていたのですがなかなかそういう機会がなく(ハードカバーには手が出ない)、こないだふっと図書館で見つけてしまってその一冊を借りたのです。最近(とは言っても二年ぐらいたつのかなあ)亡くなった方の訳本なんだけど、もっと前に読めばよかったなと感じながら手に取りました。
そうしたら。それがものすごく面白い!
子供向けだからいろいろ事情を変えている部分もありますが、用語の解説なんかもあって、すんなり頭に入ってきます。

これはシリーズ内の他の作品も読んだ方がいいかもよ?と思い、図書館で地道に一冊ずつ借りています。
今日はその中で「とりかえばや物語」を読みました。田辺聖子さんの訳です。
もともと、現代新釈版で読んでいて、気になって普通の現代語訳なんかも読んだんだけど、現代語訳で読むと登場人物が魅力的に見えないところがありました。望まない妊娠なんかがあってやっぱり気持ちよくとらえにくいところがあるんです。それが今回の本は好ましくない状況を変えないながらも、とても読みやすくわかりやすくしてあってよかったです。登場人物の名前も、官位名で話が進むところを愛称がつけてあってわかりやすい。田辺さんの本って、たくさんは読んだことがないのですが、語り手による人間観察や人の心の動きを、平易な言葉なんだけど内容は鋭く綴られているという印象があります。今回の本もやはりそういう風に感じました。

で、本の中で心をしぼられるようなフレーズがありました。
主人公(女)が男と偽って結婚している結婚相手(女/冬日)に対して、以前なら仲睦まじく接したはずだが、冬日が他の男性と通じてしまったためそうはできない・・・と言う状況です。
「いまは冬日の心のなかの男の目も気になるから、そんなことはしない。」
「男」の目ではなくて「彼女の心のなかの男」の目、というのがすごくよくわかるなあ。

少しずつ、このシリーズを読んでいきたいと思います。
最近の子供さんは、いいなー。こんな本が読めるなんて贅沢だなあ。
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by ckaede | 2010-03-22 22:06 |
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